ユッカ デスメティアナ(デスメティアーナ)の育て方と成長速度について

育成日記
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デスメティアーナ(デスメティアナ)は流通量も少なく、知名度も少ない魅力的なユッカです。

今回は情報の少ないデスメティアナを実際に育てて成長過程を記録しました。

ユッカの性質と魅力

ユッカは馴染みのある観葉植物有名ですが、どんな環境にも対応できる育てやすい植物です。

育てやすい理由として、ユッカの多くの自生地は乾燥地帯だからと言われています。

乾燥地帯では降雨量も少なく、さらには昼夜の寒暖差があるなど非常に過酷な環境です。

ユッカは、このような過酷な環境でも生存していけるほど強健な性質であるため、育てやすいという事になります。

この強健さから、デスメティアナの魅力は室内観葉としても庭木としても育てられる選択肢の広い植物です。

一般的に「ユッカ」といえば青年の木(エレファンティペス)を思い浮かべると思いますが、こちらのユッカは流通が少なく、成長が遅いため高価なユッカとされています。

幹の形成について

これがカッコいい!

ユッカの特徴の一つとして挙げられるのが幹が形成されるところです。

写真のように下葉が徐々に枯れてきます。

枯れた下草を取り除きながら成長させていくと、やがて幹が形成されてきます。

生きた年数が長いほど、幹の長さがあるということになります。

屋外での管理について

所々傷んでいる
悪い環境だったのであろう・・・

こちらは屋外で管理されたデスメティアナです。

屋外で管理した場合は、このように葉のいたるところで傷みが出る場合があります。

幹も形成されています

ただ、この葉傷みは決して悪いだけではない場合もあります。

この荒々しい雰囲気は一定の需要があり、これを好む方もおります。

整っているだけが良いという事ではないようです。

紅葉について

紅葉も楽しめる観葉植物

秋~冬にかけ、気温が低くなってくると紅葉を始めます。

写真の個体は室内で管理しておりましたが、窓際で管理していた為、冷えにより薄っすらと紅葉したようです。

屋外で管理した場合は更に気温が低くなるため、さらに紅葉が激しくなり、紫色に変色することもあります。

水やり時の注意点

以前、高温環境下で霧吹きをした際に部分的に葉が腐ってしまいました。

原因は高温時に新芽中央部に水が溜まった為と思われます。

株全体に影響はありませんでしたが、幹には傷みのある層ができてしまいました。

かける時期や時間帯によって、中心部に水が溜まらないよう十分注意しましょう。

成長日記

2021

8/4 記録開始

人間で言うなれば「坊っちゃん」

青々とした素晴らしい状態のデスメティアナです。

葉の質感を見れば、良い環境で育ってきたという事が分かります。

今回の株は屋外ではなく、室内の明るい窓際で管理していきます。

まだシャバを知らないであろう。
幹は形成されていない

株が若いため、現状しっかりと下葉があります。

ユッカの醍醐味である幹はまだ形成されておりません。

8/23 水切れ気味

水切れでシワが寄る

茎や葉を観察すると、シワが寄っていました。

ユッカは水切れに強いですが、このようなシワが寄ったら水がほしい時はサインなので、早めに水やりを行ってください。

8/30 張りが戻る

シワは無くなりツルツルに

水やりを行った約1週間後の様子です。

葉のシワが無くなっています。

水切れの度合いが強いと元には戻らず、下草が茶色くなる可能性がありますので、青々とした葉に育てたい場合は水切れのサインを見逃さないように注意してください。

9/24 下草の変色について

こちらは別株になりますが、下草が枯れています。

ユッカは、ある程度暗い環境でも育つというイメージでしたので、暗めの環境で育てていました。

ところが、徐々に下草が変色をし始めたのです。

枯れないものの、やはり暗い環境では悪い影響が出てくるようです。

10/15 変色

窓際の直射のあたる環境で管理しておりましたが、葉に変色がみられました。

これは9/24の下草枯れではなく、低温による紅葉ではないかと思われます。

2022

3/18 変色が進行

シックな色合い

年を越した3月頃の様子です。

紫がかったシックな色合いの葉になりました。

乾燥気味に管理した結果、下葉は茶色の部分が目立ってきました。

乾燥には強いので、よほどの乾燥状態が続かない限りは枯れてしまう事はなさそうですが、下草の枯れは早く進行してしまうようです。

4/6 緑色に戻る

たっぷりと水やりを行ったところ、成長開始の準備が整ったのか、葉が緑色へ変化しました。

状況に応じて葉色の変化を見せてくれます。

9/5 約5ヶ月後

前回から5ヶ月経過しました。

だいぶボリューム感が増し、順調に成長しているように思います。

12/22 比較

左:観察個体 右:少し暗い環境で育てた

寒い時期は決まって紫に変色しています。

ユッカは寒さにも強い種ですので、冬に屋外で管理した場合どれくらい紅葉するのか気になるところです。

右の個体は検証個体とは別の個体ですが、育て方によっても葉の雰囲気が変わってきます。

2023

12/23 下草枯れが強まる

前回より約1年ほど経過しました。

不思議な事に成長がみられません。

それどころか、葉も痩せ細り、下草が大きく枯れてしまいました。

実のところ、水やりをしない期間が続き、管理がかなり疎かになってしまいました。

育成環境によって、成長速度も大きく変わるようです。

2024

1/26 下草を取り除く

見栄えも悪くなってきたので、枯れた下草を刈り込みました。

比較画像

1年と10ヶ月が経過しましたので、成長を比較してみます。

Before(2022/3/18)
After(2024/1/26)

幹がだいぶ形成されてきました。

余計な枯れ葉を刈り込むことでスッキリとした印象になり、幹の形成が分かりやすくなります。

上手に管理が出来ていれば、もっと立派な幹に仕上がっていたかもしれません。

2025

8/3 検証開始から約4年後

前回より約1年半が経過しました。

本当にゆっくりですが、たくましくなった気がします。

やはり成長がかなり遅く感じるユッカです。

なんでも通常のユッカより3倍成長が遅いと言われているようです。

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