エアプランツの王様と呼ばれているキセログラフィカですが、生産者から驚きの管理方法を教えてもらいました。
その管理方法での成長を記録しましたので、ブログを通して皆様へお伝えできればと思います。
キセログラフィカの性質
キセログラフィカはミニサイズからキングサイズまで様々なサイズがあります。
今回開花がみられたのは、上から見た幅が約40センチほどと大きいサイズのキセログラフィカです。
調べてみるとキセログラフィカは花を咲かすと枯れてしまう性質があるようです。
開花後は本体(親株)は枯れてしまい枯れた根本付近から子株を作ります。
これはタンクブロメエリアと同じ性質です。
つまり、開花がみられた観察する個体は近い将来枯れることが想定されます。
水管理について
ブロメリアを販売しているメーカーさんに管理方法を教えてもらったところ、一定の温度管理(約20℃を維持)で成長点の中心部に水を溜めて管理しているとのことです。
要はタンクブロメリアのように管理しているという事です。
自分としては、乾燥気味に育てないと蒸れて枯れてしまうイメージがあったので寝耳に水でした。
それからは中央部分に水を溜めて管理する方法に切り替えることにしました。
お店などで管理されているキセログラフィカを持ち上げてみると明らかに軽いものがあります。
持って本体が軽く感じるような場合は水分不足です。
キセログラフィカはエアープランツとは言われておりますが、実は適切な水やり管理が必要という事です。
こまめな霧吹きができれば良いですが、それが困難な場合は水を溜めて管理する方法をとることも必要かもしれません。
ただし、冬場の寒い時期は水を溜めていると低温により枯れてしまう場合があるので、温度が下がる場合は乾燥気味に管理したほうが無難です。
メーカーさんは温室栽培なので温度が一定のため水溜め管理が容易に可能なのかもしれません。
成長日記
2021
6/9 成長記録開始
中央に水を溜める管理に変えてから成長の仕方に変化があり、花芽が形成してきました。
明らかに葉とは形が違います。
ちなみに普通の水道水ではなく活力液入りの水を使用しました。
活力剤入に切り替えてからは、凄く調子が良いような気がします。
また、並行して夕方に霧吹きもしていました。
キセログラフィカは葉から水分を吸収するタイプの植物ですが、夕方~朝日の出る前の早朝に霧吹きをすると効果的と言われています。
葉から水分を取り込む時間帯が限られており、これ以外の時間帯に霧吹きをしても高い水やりの効果を得られないようです。
霧吹きで管理をする場合は広範囲に散布できるものが良いです。
噴霧をたくさんしなければならないので、結構手が疲れます。(ジブンが使用していたのはこちら)
小さくても良い場合は別記事の最近の霧吹きの傾向を参考にしてみてください。
6/19 花芽が伸び始める
だいぶ花茎が伸びてきました。
花茎のすぐ下にある葉はそれまでの太さと異なり細く感じます。
6/30 色味に変化
最初は粉吹がかった色をしておりましたが、だいぶ青々としてきました。
7/7 細長く伸び始める
まるでイネ科やお米の花のような形をしています。
花芽は明るい方へ成長する性質があるようで窓側へ傾いてきました。
真っ直ぐに成長してほしいので、傾かないように回しながら管理しました。
曲がって成長しないように注意してください。
7/27 開花を感じさせる
だいぶ開花に近づいてはいるようですが、成長が遅く感じます。
8/17 開花一歩手前
ついにもうすぐ開花です。
花弁の色は薄紫をしています。
8/18 開花を確認
お待たせいたしました。
こちらがキセログラフィカの花です。
花粉がありますので、間違いなく開花でしょう。
8/19 ほぼ満開
咲き始めると他の蕾も一斉に開花を始めました。
8/21 花が枯れ始める
開花するまでは凄く時間がかかりましたが、開花から枯れまでのペースが異様に早く感じました。
開花期間は8/18~8/21(5日)で花は散ってしまいました。
この儚さは逆に魅力と言えるのでしょうか?
10/30 花が枯れる
ついに花が枯れました。
非常に残念ではありますが、子株を出してみたかったのですが、このあと親株自体も枯れてしまいました。
成熟した株から管理していたので、今度は小さい株から育ててみたいと思います。
2022
4/11 新しい個体で成長日記開始
という事で新たな個体を導入。
キセログラフィカは実に形が豊富です。
コロンと丸いようなものもあれば、このように長細いものもあります。
育て方について調べていく中で分かった事ですが、葉がくるくると丸まったような形状にするには水やりを極限まで切らす必要があるようです。
逆に水やりの量や回数が多くすると、葉がピンと伸びた状態になるとの事です。
こちらの個体の場合は葉が丸まっていないので成長しようとしている状態と言えそうです。
水を切らし気味に管理すれば、利用的な丸い形状の株を作り出せるかもしれませんが、株に負荷をかける事になります。
今回は早く大きくなってもらいたいので、生産者から教えてもらった水溜め方式で育てていきます。
5/10 少し大きくなる
約1ヶ月前と比較すると株が少し大きくなったように感じます。
今回は育成ライトを使用して大株管理時よりも明るい環境を作り、霧吹きや水やり回数を多くするように心がけました。
写真を見てもらうと分かりますが、人間でいう所のおヘソが曲がったような形状をした株です。
半分はカールしており、半分は真っ直ぐ成長するような歪な形状しています。
個体名を「へそ曲がり君」と命名しました。
へそ曲がりは良いのですが、平らな場所に置こうとすると株が傾いてしまいます。
考えた結果、ハンギングで管理する事にしました。
麻紐でオリジナルのハングを作成してみました。
7/13 少しずつ成長
検証開始から約3ヶ月後の状況です。
とりあえず順調に成長しているようですが、水管理を疎かにしていたせいか、はたまたハンギングで管理したからなのか葉がカールしてきました。
正直なところ葉がカールをしている方が好みです。
2023
6/1 循環装置について
検証開始から約1年と1ヶ月以上経過しました。
時間が経過した割にはあまり大きくなっていないと思いますが、それでも多少は大きくなりました。
一般的に室内でエアプランツを育てる場合は空気の循環のためサーキュレーターを使用する場合が多いようですが、実は私の場合はサーキュレーターは使用しておりません。
ただし、夏は27℃以上にならないようエアコンを一日中つけており、かなり明るい育成ライトも使用しておます。
サーキュレーターが使用できれば一番安全ではありますが、あえてこのまま使用せずに検証を続けていきたいと思います。
7/29 前回より約2ヶ月後
2ヶ月間たくさん水を与えて、水も溜めて育ててみましたが、今のところ株が腐って枯れてしまうような事はなさそうです。
他のキセログラフィカを育てていて中心が腐ってしまった経験があります。
それは「暗い環境で水をやり過ぎた場合」と「寒い環境で水をやり過ぎた場合」です。
キセログラフィカからすれば「今は成長できないから水はいらん~(汗)」みたいな感じなのでしょう。
しかし、腐ってしまったり腐らなかったりする場合もあるので、それが不思議です。
10/13 暴れん坊将軍
検証開始から1年6ヶ月後の様子です。
かなり大きくなってきました。
愛着がどんどんと増してゆきます。
葉を観察すると細くなっている部分がありました。
成長しない時期の跡に残ってしまったようです。
ヘソには白く伸びた根が確認できました。
12/21 冬の様子
検証開始から約1年8ヶ月が経過しました。
常にエアコンを点けた環境であるとはいえ、冬の室内温度は一定ではなく成長が緩やかです。
枯れてしまうおそれもあるため、冬の間は水溜め方法を断念しました。
少し前に育成ライト照射距離を間近にしたところ、若い葉は少し葉焼けを起こしてしまいました。
ライトでも葉焼けを起こすので、照射距離に注意してください。
2024
1/16 キセログラフィカの紅葉
検証開始から約1年9ヶ月が経過しました。
2枚目の写真ではキセログラフィカが紅葉しています。
私が使っている育成ライトは少し特殊なものになりますが、強い光を当てる事で人工的に紅葉させる事が可能なようです。
成長比較
それでは検証開始より、どのくらい成長したかを比較してみましょう。
比較してみると大きく成長しているように感じますが、実はサイズとしてはそこまで大きくないです。
もっと大きくなって欲しいと願っています。
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