現在まだ検証中の記事です
近年、大変人気のあるモンステラ斑入り(バリエガータ)の育成環境や明るさによって成長の仕方や斑の入り方に違いがあるのか、またどのような変化が起きるか検証をしてみました。
育成日記
2023
9/17 検証開始
日差しもまだ強い9月下旬の初秋からの検証スタートです。
斑入りのモンステラはさまざまな品種がありますが、今回検証する種としては散り黄斑が特徴であるこちらの品種です。
元々斑のある状態の3個体ですが、どの個体も散り斑だけではなく、少なからずまとまった黄斑が入っています。
明るさの検証方法は以下のとおりです。
左側の白鉢:室内の育成ライトの下
中側の黒鉢:室内の薄暗い場所
右側の白鉢:室内の半日以上直射日光のあたる窓際
夏の暑い時期~春までの冷え込む時期もエアコンを入れた室内で管理し、特に斑入りモンステラは湿度も重要なようなので、定期的に活力剤入りの霧吹き(葉水)をしていきます。
はたしてどのような状態に成長してゆくのでしょうか。
9/25 検証開始から6日後の様子
検証を開始してから6日後の全体の様子です。
こちらは「育成ライト」で育てた個体ですが、現状あまり変化は無さそうです。
今後に期待します。
こちらは「薄暗い環境」で育てている株になります。
葉の模様が3個体の中でも特に美麗です。
「薄暗い環境」とは、どのくらいの明るさかと言えば、全く暗いという訳ではなく、水槽を照らすアクアリウムのライトがモンステラの葉に直接当たらない程度の明るさです。
一般的なモンステラの場合、蛍光灯程度の明るさでも問題なく成長していますが、斑入りモンステラの場合ではどうでしょうか。
今でこそ良い状態の株に仕上がりましたが、実はこちらの個体は6月頃では見窄らしい状態でした。
今回は、あえて一番コンディションの良い株を一番悪い環境で管理することにしました。
これは余談ですが、直射日光にも当てて管理していましたが、夏の日差しの強い日に霧吹きをしたところ、水滴によるレンズ現象が発生し葉焼けを起こました。
皆さんも水滴のレンズ現象にはお気を付けください。
こちらは直射日光で管理した株です。
早くも新しい葉が展開しており色素は薄いですが、しっかりと斑が入っているようです。
秋とはいえ9月下旬では直射日光を当てるには、まだまだ葉焼けのリスクがある時期です。
葉焼けも十分起こり得るとは考えておりましたが、意外にも葉焼けは起きていないようです。
今回は、たまたま葉焼けは起こりませんでしたが、斑入りモンステラを直射日光に当てる際は葉焼けを覚悟してください。
また、これまであまり明るくない場所で管理していたので、節間が伸びて成長していましたが、直射日光で管理したためか節間が短くなりました。
間伸びするほど場所を取るのでコンパクトに育てたいなら、なるべく明るい場所で育てた方が良さそうです。
10/25 各管理場所で新たな葉の展開
あれから丁度1ヶ月後となりますが、それぞれ新しい葉が出てきました。
まず育成ライトで管理した株は中でも最初から一番黄色い斑の部分が多かったので、新しく展開した葉も黄色い面積が多そうです。
見ごたえのある株に仕上がりそうな予感があります。
こちらは薄暗い環境で育てた株になりますが、株のバランスも取れていて改めて模様が美しいと感じます。
新しい葉が展開してきているので、やや暗い環境でも問題なく成長してくれているようです。
素敵な模様が入ることを期待しています。
こちらは直射日光に当てて育てた株ですが、前回に続き、また新しい葉が出てきています。
どのような斑が入っているのか楽しみです。
11/27 一部の株に異変あり
更に約1ヶ月後となります。
育成ライトで育てた株は考えていた通り、オーレアのように黄色い部分の面積が多い葉が展開しています。
しかし、よく見てみると「葉焼け」か「汚れた水」のせいかは不明ですが、黄斑の部分が少しくすんでいます。
育成ライトでも照射距離によっては「葉焼け」が発生するので注意が必要です。
傷み方からして今回は葉焼けではないと考えています。
そして、薄暗い環境で育てた株はというと。
新しい葉の先端が黒くなっていました。
今まで順調に育っておりましたが、一体どうしたのでしょうか。
考えてみればモンステラの場合、成長が早いため1ヶ月経過しているのにも関わらず葉が進展しないというのも異常な事ではあります。
一番キレイなコンディションだっただけに残念です。
こちらは直射日光に当てて育てた株になりますが、前回に閉じていた葉が展開したものになります。
葉の形は完璧に良いとは言えないものの、斑の模様は前回よりも多い印象です。
明るい環境で育てたため、こちらも同様に丈は低くなりました。
12/18 瀕死状態
約20日後の様子です。
こちらは育成ライトで育てた株になりますが、早くも次の葉が展開しています。
前回同様に間伸びを抑制されています。
次に直射日光株ですが、特に変化は無しです。
最後に薄暗い環境で育てた個体となりますが、明らかに異常をきたしています。
美しかった斑入りは茶ばみ、整った葉は歪んで、新葉は枯れ果ててしまったようです。
このままの環境では良くなる兆しは無さそうです。
2024
1/16 検証開始から4ヶ月後
さらに約1ヶ月後の様子です。
こちらは育成ライトで育てた株になりますが、ここへきて3株のうち一番良いコンディションとなりました。
新しい葉は艶があり、とても状態が良いです。
次に直射日光で育てた株になりますが、ようやく新しい葉が出てきました。
現在は低温時期に入り、エアコンは常に入れており、最低温度17℃を下回らない設定温度にしてはおりますが、窓から流れ込む冷気のせいか下草が黄色く変色しています。
ただ、薄暗い環境で育てた株のような変色の仕方では無さそうです。
今後もあえて、冷え込む可能性のある窓側で管理を続けていきます。
そして、最後に暗い環境で育てた株になりますが、見るも無惨な姿になってしまいました。
新芽だけでなく、今まで元気だった他の葉も傷みが出てきています。
冒頭でもお伝えしたとおり、一般的なモンステラでは少し暗い環境でも枯れる事なく育った経験がありましたので、間伸びしながらも暗い環境に順応してくれると考えておりました。
明るい環境から急に暗い環境に変更したため、葉を維持して成長するエネルギーよりも光合成をするエネルギーが下回ったのでしょう。
やはり、植物にとって急な環境変化というのは何かしらの悪い影響が出るようです。
これ以上は高価な斑入りモンステラが完全に枯れ果ててしまう可能性があるので、暗い環境での管理はjibunストップ(ドクターストップ)とします。
2/3 下草の変化や暗い環境株のその後
株元を見てください。
黄斑となっている部分がとても多い事が分かります。
色々と調べてみると、株元や葉柄にあたる部分の斑の面積が多いと葉に入る斑の面積も多くなるようです。
これだけ斑が入っているので、斑の多い個体になる事を期待していますが、現状は何故か葉に斑は少ないようです。
直射日光株の下草が黄色くなっていました。
日照不足で変色したとは考えにくいですが、どういう事でしょうか。
変色した部分は気になるので取り除きました。
暗い環境で傷みが生じてしまった株の様子はというと、今のところちゃんと生存しています。
その後は再び直射日光の当たる環境での管理に戻していました。
傷んでしまった葉は元通りになるはずもありませんが、1/16(戻るボタンでこちらに戻って来れます)の時より調子が良くなったように思います。
早く復活できるよう、最近よく使用しているこちらの記事の肥料も与えました。
可哀想なので何とかこのまま復活させたいところです。
2/27 それぞれの変化
育成ライトで管理した株は依然として調子が良いです。
全体的に色素が強く、気根も出て株がしっかと安定し充実しているように感じます。
またしても下草が黄色く変色しています。
霧吹き機でたくさん噴霧しました。
旧暗い環境で育てた株は若干成長はみせているように感じますが、株元が黄色くなっている部分が回復しないのが気がかりです。
このまま様子を見ていきます。
3/9 挿し穂の挑戦
こちらは別に管理していた株になりますが、それまで普通にしていたのですが、まるで納豆のように糸を引いて醗酵し、一夜にして突然溶けて腐ってしまいました。
理由ははっきりと分かりませんが、水やりする際は水量や与えるタイミングには用心した方が良さそうです。
以前、斑入りモンステラの育て方について他の方のブログを拝見した事がありますが、その中の記事でで根も生えていない小さな切れ端だけの斑入りモンステラをネットで購入して育てたというものがありました。
その記事のよれば根の生えていない数センチ程度のモンステラでも発根して育ったようでした。
せっかくなので、内容を参考にして新芽を水苔に挿して成長するか検証する事にしました。
3/26 朗報
直射日光株の葉は、全体的に色素が薄いように感じます。
肥料は与えたので、直射日光で管理していると水分不足や湿度不足やになりやすいのではないかと考えています。
水分不足が続いたせいか、水分を求めて気根が発達してきました。
そして朗報です。
ついに新しい葉が展開していました。
これなら簡単に枯れてしまう可能性は低そうです。
4/18 挿し穂の様子
挿し芽の状況としては、あれから1ヶ月以上経過していますが存命しています。
掘り出して確認してみましたが、残念ながら発根は確認できませんでした。
一体どのように存命しているのか不思議です。
6/3 当初と現在の成長具合比較
株元を確認してみたところ、ようやく黄色い部分は解消されたようです。
葉の状態を確認すると、1/16時点ではかなり傷んだ印象でしたが、美しい斑入り葉を展開するほどまでに回復していました。
それでは各管理株の2023/9/25~2024/6/3までの成長を比較してみます。
育て方にもよると思いますが、本種は一般的なモンステラよりも成長がゆっくりのように感じます。
以前本種についての情報を調べたところ、成長具合が高さが40cm程度との情報がありました。
実際に、このまま管理をし続けて情報を覆すほどに成長する事を期待します。
まとめ
- 明るい環境ではコンパクトに育つ
- 直射日光下で霧吹きすると葉焼けする
- 急な環境変化で傷みが生じる
- 暗い環境で育てると株が弱る(急な環境変化?)
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