アンスリウム クリスタリナム(シロシマウチワ) クラリネルビウムとの違いの解説や育て方について(育成日記)

育成日記
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別種のクラリネルビウムもまだ流通量も少なく珍しい品種になりますが、クリスタリナムも同じく認知度の低い希少な品種です。

育て方について戸惑う方も多いのではないかと思います。

今回は実際に育てた成長記録とクラリネルビウムとの違いについても調べてみましたので、参考にしていただければ幸いです。

基本情報

アンスリウム・クリスタリナム(Anthurium Crystallinum)は和名で「シロシマウチワ」と呼ばれており、和名のとおり葉に白脈の模様を形成するサトイモ科の多年生植物です。

苗の段階では見分けがつかない程、別種「クラリネルビウム」によく似たアンスリウムです。

注意するべきことは本種は有毒です。

クリスタリナムの全ての部分に毒を有しているようですので、お子様がおられるご家庭やペットをお飼いになっている方は十分お気をつけください。

樹液を触れても場合によっては皮膚に炎症が起きる場合があります。

現生地から育て方を考える

以前にもお伝えしたように、現生地を知ることで育て方の大きなヒントになります。

「クリスタリナム」は、ネイティブの熱帯雨林パナマからペルーの中央および南アメリカなどに分布しており、岩生植物または着生植物となっております。

熱帯雨林であることから、樹高のある密林下のような環境で育ち、湿度しつどの高い環境で育っていることが予想できます。

よって、日中に直射日光があたるような環境ではなく、木々の間から射しこむ木漏れ日のような環境を好むのではないかと思われます。

また、熱帯雨林といえば、高湿度であることも有名ですので、バスルームやキッチンなどの湿度の高い場所を好むでしょう。

ただし、以前のクラリネルビウムの検証同様に、日照が足らないと成長が極端に遅くなるかもしれません。

順調に育つ条件として以下のとおりです。

湿度しつどが高く
暖かく
強い直射日光の当たらない明るい場所

クラリネルビウムとの違い

クラリネルビウムに非常に似ており、苗の状態では見分けが難しいですが、ある程度成長をしてくれば見分けがつきます。

具体的な違いは以下のとおりです。

シロシマウチワクラリネルビウム
葉の形状葉先が尖り、
長細いハートの形状
葉先はさほど尖らず、
全体的に丸みを帯びた形
葉の硬さ比較的葉が薄く
傷がつきやすい
比較的葉が厚く
傷がつきにくい
成長速度比較的早い比較的遅い
比較的小さく、
白から紫に移り変わる
比較的大きく、
オレンジ色
葉色の濃淡比較的淡い比較的濃い
頻繁に咲かない頻繁に咲く
下2行は曖昧(育てた結果)

参考1:Wikipedia
参考2:WORLD GARDEN PLANTS
参考3:ROOTED HUES

成長日記

2021

8/4 成長記録開始

クリスタリナム

置き場所は、数時間だけ朝日のあたる明るい窓際にしました。

成長していくに縦長の葉形になるようですが、現状はっきりと特徴が表れていません。

クリスタリナム
クラリネルビウム

葉の比較です。

現状の比較では、品種を問われても正確な返答ができそうにありません。

葉芽は赤みを帯びている

株元には葉芽が形成されていました。

8/10 新しい葉が展開する

クラリネル同様に初めは茶色

全く葉の動きがなかったクリスタリナムでしたが、明るい窓辺へ移動した途端に葉に動きがみられました。

私はこれにより、アンスリウムの成長には「明るさ」が必要不可欠な要素ということを確信しました。

葉表は光沢がある

早くも次の葉も展開しているようです。

頑張ってる頑張ってる

8/17 大きく成長を遂げる

素晴らしい!!

約1週間で急速な成長をしました。

葉は最初とは違う印象を受けます。

クラリネルビウムと同様に展開して間もない葉は茶色です。

やがて濃い緑へ移り変わると思われます。

花芽のしっかり出てるじゃないか!

花芽も形成していました。

見よ!これがクリスタリナムの蕾だ

8/21 更に葉が大きくなる

白い縞がより目立って・・・

鉢を覆うほど葉が成長しました。

葉の色が徐々に緑へと移行しているのが確認できます。

葉の大きさを計測してみました。

縦に計測すると16cmでした。

8/23 他の個体と成長比較

★入手した日は同じ日★

左の個体は同じ時期に手に入った個体です。

左の個体は暗めの環境で管理しておりました。

日照度合いによる成長の違いが証明されています。

180度回転させた様子です。

やっぱ違うわ

一枚の葉だけ成長具合が飛び抜けアンバランスではあります。

縦に長く成長するというのも分かり始めました。

何かの盾ですか?!そうなんですか??

違いの比較でもあったように、傷みやすいというのが理解できました。

葉の厚みが薄いので触ると柔らかく、少しの衝撃で傷がついてしまいそうです。

鉢を移動する時などは慎重に行った方が良さそうです。

8/30 花に変化

中身が剥き出しになりました。

専門用語では「仏炎苞」と「肉穂花序」というそうです。

中仏炎苞は目立たない

通常のアンスリウムの場合では赤く目立つ部分が仏炎苞、棒状のものが肉穂花序となっていると思います。

クリスタリナムの場合、仏炎苞があまり目立ちません。

9/14 開花とニ番花

容易に開花するほど、株の状態がしっかりしてきたように思います。


前回の検証はこちら▼

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